「トリートメントしないと傷む?」実はそれ、間違ったヘアケア常識かも。
「トリートメントしないと傷む?」実はそれ、間違ったヘアケア常識かも。
昨日いらした男性のお客様との会話で、またひとつ「これは多くの人に伝えたい!」と思うことがありました。
そのお客様は、縮毛矯正をしているものの、ちょっと無造作に動きのある髪型をご希望されていました。ツルンとまとまりすぎるより、少しラフに、自然なボリューム感が欲しいというタイプです。
そんなスタイルに仕上げるには、普段のヘアケアで「少しごわつかせる」くらいがちょうどいいんです。だから僕も、「トリートメントやリンスは無理に使わなくても大丈夫。シャンプーだけの日があってもいいですよ」とアドバイスしていました。
「トリートメントしないと髪が傷む」はウソ?
するとそのお客様から、「えっ?でもトリートメントしないと髪が傷むんじゃないですか?」という質問が。
…これ、意外と多くの人が思い込んでいるんですよね。
トリートメントをしない=髪が傷むという考え方。
実はこれ、全然そんなことないんです。
トリートメントやリンスはあくまで手触りや指通りを良くするための“コーティング剤”であって、髪の内部構造を根本的に回復させるものではありません。
ちょっと専門的に…髪は「死んだ細胞」です
実は、髪の毛って皮膚のように自己再生できる組織ではなく、「死んだ細胞」でできています。だから、一度ダメージを受けた髪は、基本的に元の健康な状態には戻りません。
市販のトリートメントやサロンのケア剤も、基本的には表面をコーティングして手触りを良くするという目的のものがほとんどです。
もちろん、サロン専用の内部補修系トリートメント(※たとえばCMC補給やケラチン補給など)で、ある程度の質感の改善は可能ですが、それも“一時的な処置”であることが多いです。
だからこそ「質感=スタイル」として楽しむ
つまり、髪を本当に「傷ませたくない」なら、何よりも日々の熱ダメージや摩擦、無理な薬剤処理を避けることのほうが大切。
それよりも、髪型をどう見せたいか?という観点でヘアケアを選ぶほうが、毎日のスタイリングがもっと楽しくなります。
・今日はサラサラに → トリートメントを使う ・今日は無造作に → シャンプーだけで仕上げる ・ツヤを出したい → オイル系をプラス ・動きが欲しい → 何もつけず、少し乾燥気味に
髪型に合わせて、ヘアケアも使いこなそう
ワックスやスタイリング剤と同じように、トリートメントも「スタイル作りの道具」として捉えてみてください。
サラサラな質感も、ちょっとしたゴワつきも、すべては「デザイン」につながる選択肢。
髪を守るだけじゃなく、髪で遊ぶ。そんな自由な発想を、これからもどんどん伝えていきたいと思っています。